「求人を出しているのに応募が来ない」「採用してもすぐに辞めてしまう」──そんな悩みを抱えていませんか?
応募が集まらない原因の多くは、募集要項が企業目線の条件羅列になっているためです。
求職者が本当に知りたいのは、労働条件だけではありません。「この会社で働く自分の未来」が見えるかどうかが、応募の決め手になります。
本記事では、累計100社以上の採用支援をしてきたTEAM-Xが実践している、NGパターンとOK例を公開。2025年法改正に対応した必須記載項目から、応募率を高める募集要項の具体的な書き方まで、実践的なノウハウをお届けします。
「応募が集まらない」言葉を卒業!【NG→OK】変換用語50選
目次
1.応募が来ない募集要項の3大NGパターン
募集要項の書き方で応募者が離脱する理由は明確です。
「具体性の欠如」「法令への配慮不足」「必須情報の漏れ」──この3つが、求職者に不信感や不安を与えています。
抽象的な表現が不安を煽る
「アットホームな職場」「やりがいのある仕事」といった表現は、一見魅力的に見えますが、求職者には何も伝わりません。
よくあるNG表現:
- アットホームな職場
- 求職者の不安:馴れ合いが多く、成果主義ではない?
- 改善策:具体的なチーム活動や制度で表現
- やる気のある方歓迎
- 求職者の不安:精神論だけで評価される?
- 改善策:期待する貢献や成長姿勢を明示
- 業界トップクラスの給与
- 求職者の不安:根拠は?本当なのか?
- 改善策:年収レンジと評価制度を開示
- 裁量権を持って働ける
- 求職者の不安:丸投げされるのでは?
- 改善策:意思決定プロセスの範囲を説明
特に「コミュニケーション能力が高い人」のような人柄重視の表現は避けましょう。
代わりに「顧客と積極的に対話し、課題を引き出せる方」のように、仕事への姿勢として表現することで、応募者は自分の適性を判断しやすくなります。
法的リスクを招く曖昧な記載
労働条件の曖昧な表記は、法令違反のリスクだけでなく、企業の信頼性を大きく損ないます。
よくあるNG記載:
- 月給30万円(残業代含む)
- 問題点:固定残業代の内訳が不明
- 関連法令:職業安定法
- 35歳未満歓迎
- 問題点:年齢制限の禁止
- 関連法令:雇用対策法
- 試用期間あり(詳細は面談で)
- 問題点:労働条件の明示義務違反
- 関連法令:職業安定法
- 転勤の可能性あり
- 問題点:変更の範囲が不明確
- 関連法令:2025年法改正対応必須
2024年4月の法改正により、「就業場所・業務内容の変更の範囲」の明示が義務化されました。
「転勤の可能性あり」だけでは不十分で、「全国の支社(現在:東京・大阪・福岡)への転勤可能性あり」のように具体的に記載する必要があります。
必須項目の欠落が信頼を損なう
募集要項には法定の必須記載項目があります。
これらが欠けていると、「この会社は法令を守る意識が低いのでは?」という疑念を持たれます。
よく漏れる項目:
- 社会保険の具体的な名称(「各種社会保険完備」は不十分)
- 試用期間中の労働条件
- 受動喫煙防止措置の実施状況
- 募集者の正式な企業名
2.募集要項で伝えるべき3つの核心
応募が集まる募集要項の書き方は、単なる条件提示ではなく「応募者の未来を描く設計図」になっています。
Why Us? なぜ当社なのか
事業の成長性と、そこで働く意義を明確に伝える書き方が重要です。
NG: 「成長中のベンチャー企業です」
OK: 「創業3年で売上5倍成長。次期フェーズでは新規事業立ち上げを予定しており、事業企画から携われるポジションを募集」
抽象的な「成長中」ではなく、数値と具体的な役割を示すことで、応募者は自分の貢献イメージを持てます。
Why You? あなたでなければならない理由
求めるスキルを羅列するだけでは、応募者は「条件を満たす人材の一人」としか感じません。
「今のチームに何が足りないのか」「あなたの経験がどう未来を変えるのか」──この2つを伝えることで、応募者は自分の存在価値を実感できます。
例①
NG: 「営業経験3年以上」
→ 単なる条件。誰でも当てはまる。自分が選ばれる理由が見えない。
OK:
「私たちのチームは、新規開拓では成果を出してきました。しかし、顧客との深い信頼関係を築くのが苦手です。
契約後のフォローが薄く、リピート率が伸び悩んでいます。
あなたが培ってきた『顧客と長期的に向き合い、本質的な課題を引き出す力』こそ、今の私たちに最も必要なものです。
あなたの経験が加われば、このチームは『売って終わり』から『顧客と共に成長する組織』へと変われます」
ポイント:
- ❌「経験3年以上の人が欲しい」(誰でもいい)
- ⭕「あなたの経験が、このチームの未来を変える」(あなただからこそ)
例②
NG: 「Pythonでの開発経験」
→ スキル要件だけ。なぜそのスキルが必要かが伝わらない。
OK:
「私たちは今、急成長の真っ只中にいます。でも、技術的負債が積み上がり、開発スピードが落ちているのが現実です。
コードレビューの文化はあるものの、設計思想を整理してチーム全体に浸透させるリーダーがいません。
あなたがこれまで培ってきた『保守性の高いコード設計』と『チームへの技術共有力』が、今の私たちには必要です。
あなたが加わることで、このプロダクトは『とりあえず動く』から『長く成長し続ける』システムへと進化できます」
What’s Next? 入社後の成長イメージ
入社後の具体的なロードマップを示すことで、不安を期待に変えます。
入社1年間のロードマップ例:
1-3ヶ月目
- ミッション:既存顧客10社の引き継ぎ、上長同行での提案
- 得られるスキル:業界知識、基礎的な提案力
4-6ヶ月目
- ミッション:担当顧客30社を自立管理、月間目標達成
- 得られるスキル:PDCAサイクルの実践
7-12ヶ月目
- ミッション:新規事業の市場調査プロジェクトに参画
- 得られるスキル:事業企画の基礎、リーダーシップ
この情報を募集要項に盛り込むことで、「入社後に何を学び、どう成長できるか」が一目で分かります。
「応募が集まらない」言葉を卒業!【NG→OK】変換用語50選 :自社の募集要項を今すぐ改善できます。
3.【職種別】応募が増える募集要項の書き方
職種ごとに、求職者が重視するポイントは異なります。
効果的な募集要項の書き方を職種別に解説します。
営業職|報酬体系と再現性を強調
営業職の応募者が最も気にするのは「努力が報われる仕組み」です。
訴求ポイント:
- 評価制度の透明性
- 年2回のMBO評価
- 目標達成度・プロセス・スキル向上の3軸で評価
- 成功の再現性
- インサイドセールス部門からの質の高いアポイント提供率90%
- 報酬の具体性
- 想定年収420万〜680万円
- トップセールスは入社2年目で年収700万円達成
OK例文:
【仕事内容】
企業の採用課題を解決する
コンサルティング営業。インサイドセールスが獲得した
商談先に対し、
ヒアリング→課題整理→提案
→契約→導入支援まで
一気通貫で担当します。【評価制度】
目標達成度だけでなく、
顧客満足度やプロセスも評価。入社1年で月間目標達成者は
平均年収520万円(昨年度実績)。
エンジニア職|技術環境と裁量権を明示
エンジニアは「技術的成長環境」と「意思決定への関与度」を重視します。
訴求ポイント:
- 技術スタック
- 使用技術:Python, Go, AWS, Docker
- 開発手法:スクラム
- 裁量権
- 新機能の技術選定に関与可能
- チーム内で設計レビューを実施
- 学習支援
- 技術書購入は全額補助
- 外部カンファレンス参加は年2回まで支援
OK例文:
【開発環境】
言語:Python(FastAPI)
TypeScript(React)
インフラ:AWS(ECS, RDS, CloudFront)
その他:GitHub, Slack, Notion【裁量と成長】
新機能の設計から技術選定まで、
エンジニアの意見を尊重。週次の技術共有会で
最新トレンドをキャッチアップ。AWS認定資格取得者には
受験料全額補助+報奨金5万円支給。
コーポレート職|経営への影響力を訴求
人事・経理などのコーポレート部門は「ルーティンではない重要ミッション」と「安定性」を求めます。
訴求ポイント:
- 経営への貢献
- IPOに向けた内部統制構築を担当
- 採用戦略の立案から実行まで関与
- 安定性の証明
- 定着率95%
- 育休取得率(男性含む)80%
- 制度構築の機会
- 評価制度や福利厚生の設計に携われる
OK例文:
【ミッション】
IPO準備に向けた
労務管理体制の整備を担当。経営会議に毎月参加し、
人事データに基づく経営提案を実施。単なる事務作業ではなく、
経営戦略を人事面から支える
ポジションです。【働きやすさ】
残業月平均8時間。
フレックス制度あり
(コアタイム10:00-15:00)。育休取得実績:
男性2名、女性5名(過去2年)。
4.2025年法改正対応|必須記載項目チェックリスト
職業安定法により、募集要項には以下の項目を必ず明示する必要があります。

自社の募集要項が法令を満たしているか今すぐ確認できます。
募集要項に必須の10項目+採用活動の注意点
- 業務内容
- 契約期間
- 試用期間
- 就業場所
- 就業場所の変更範囲(2024年4月追加)
- 就業時間・休憩時間
- 休日・休暇
- 賃金
- 社会保険
- 受動喫煙防止措置
- 2025年改正への対応(採用活動の注意点)
それぞれの正しい書き方を解説します。
1. 業務内容の書き方
記載ポイント: 雇入れ直後の業務+変更の範囲を明示
NG例: 「営業業務全般」
OK例: 「法人向けSaaS営業(新規開拓7割、既存フォロー3割)。将来的には企画職への配置転換の可能性あり」
2. 契約期間の書き方
記載ポイント: 期間の定めの有無、更新基準を明確に
OK例:
正社員の場合: 「期間の定めなし」
契約社員の場合: 「期間の定めあり(2025年4月1日~2026年3月31日)
契約更新:業務量と勤務態度により判断
更新上限:通算5年まで」
3. 試用期間の書き方
記載ポイント: 有無と期間、条件の違いを明示
OK例: 「試用期間3ヶ月。試用期間中も待遇・給与に変更なし」
待遇に差がある場合: 「試用期間3ヶ月(期間中は月給25万円、本採用後は28万円)」
4. 就業場所の書き方
記載ポイント: 勤務地+変更の範囲(2024年改正で追加)
NG例: 「本社または各支店」
OK例: 「勤務地:東京本社(千代田区)
就業場所の変更範囲: 全国の支社(現在:大阪、福岡、札幌)への転勤可能性あり」
転勤なしの場合: 「勤務地:東京本社(千代田区)
転勤なし」
5. 就業時間・休憩時間の書き方
記載ポイント: 始業・終業時刻、休憩時間を具体的に
OK例:
固定時間の場合: 「9:00~18:00(休憩12:00~13:00)」
フレックスの場合: 「フレックスタイム制(コアタイム10:00~15:00、標準労働時間8時間)」
シフト制の場合: 「早番8:00~17:00、遅番11:00~20:00(シフトによる)」
6. 休日・休暇の書き方
記載ポイント: 週休制、年間休日数を明確に
NG例: 「週休二日制」(これでは月1回しか週2日休みがない可能性も)
OK例: 「完全週休二日制(土日祝)
年間休日125日
夏季休暇5日、年末年始休暇7日
有給休暇、慶弔休暇、リフレッシュ休暇あり」
7. 賃金の書き方
記載ポイント: 基本給、各種手当、昇給・賞与を明示
最重要:固定残業代の正しい書き方
固定残業代を採用する場合、以下の3要素をすべて明示する必要があります。
NG例: 「月給35万円(残業代含む)」
OK例:
月給350,000円
【内訳】
・基本給:300,000円
・固定残業代:50,000円
(20時間相当)※20時間を超える時間外労働分は、
追加で割増賃金を支給します。【その他】
・昇給:年1回(4月)
・賞与:年2回
(6月・12月、昨年度実績3.5ヶ月分)
8. 社会保険の書き方
記載ポイント: 加入保険を具体的に列挙
NG例: 「各種社会保険完備」
OK例: 「健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険完備」
パート・アルバイトの場合: 「雇用保険、労災保険(勤務時間により健康保険・厚生年金保険加入)」
9. 受動喫煙防止措置の書き方
記載ポイント: 職場の喫煙環境を明示
OK例:
- 「屋内全面禁煙」
- 「屋内禁煙(屋外に喫煙場所あり)」
- 「喫煙専用室あり(加熱式たばこ専用喫煙室)」
10. 募集者名称の書き方
記載ポイント: 正式な企業名を記載
OK例: 「TEAM-X株式会社」
(略称や愛称ではなく登記上の正式名称)
11. 2025年改正への対応(採用活動の注意点)
【重要】2025年施行の関連規制
採用活動において、以下の点にご注意ください:
🚫 2025年1月1日~
人材紹介会社を利用する場合:
- 職業紹介事業者から求職者への金銭提供(お祝い金等)が禁止
- 転職勧奨の禁止も許可条件に追加
🚫 2025年4月1日~
求人サイト・求人メディアを利用する場合:
- 就職お祝い金制度があるサイトの利用は避ける(提供禁止)
- 利用料金・違約金条件を事前に確認
- サービス利用前に料金体系の明示を求める
職業紹介会社の選定時の確認事項:
- 手数料実績の開示(上位5職種の平均手数料率)
- 違約金規約がある場合はその内容の明示
✅ チェックポイント
□ 利用予定の求人サイトに就職お祝い金制度がないか □ 人材紹介会社が求職者への金銭提供を行っていないか □ サービス利用料金・違約金が明確に示されているか □ 職業紹介手数料の実績が開示されているか
注意: これらの規制は、求職者保護と適正な労働市場の形成を目的としています。 違反事業者の利用は避け、適正なサービスを選択することで、 質の高い採用活動と法令遵守の両立を図りましょう。
5.よくある質問と実践のコツ
Q1. 募集要項を簡潔にまとめる書き方のコツは?
A. 全てを詳細に書く必要はありません。差別化できる情報と法的必須項目に絞りましょう。
- 詳細情報は採用サイトや説明会で補完
- 募集要項では「なぜこのポジションが魅力的か」に集中
- 専門用語は避け、異業種の人にも分かる表現を使う
Q2. 他社と差別化する募集要項の書き方とは?
A. 「やる気のある方」「アットホームな職場」など、どの企業でも使える表現は避けてください。
差別化のポイント:
- 自社固有の数値データ(売上成長率、定着率など)
- 独自の制度や文化(具体的な事例で説明)
- 経営者のメッセージ(なぜこのポジションを募集するのか)
Q3. 複数職種の募集要項を効率的に管理する方法は?
A. 共通項目(福利厚生、企業文化、法定項目)と変動項目(業務内容、スキル要件)を分けたテンプレートを作成しましょう。
- 共通項目は一元管理し、変更時は全職種に反映
- 変動項目は職種ごとにカスタマイズ
- 四半期ごとに全募集要項を見直す運用ルールを設定
Q4. 給与に幅を持たせる場合の書き方は?
A. 「月給25万円~40万円」のように幅を持たせる場合、その根拠を明示します。
OK例: 「月給25万円~40万円(経験・スキルに応じて決定)
入社時は経験年数に応じて25~30万円からスタート、昇給により最大40万円」
基本給と手当の内訳も忘れずに記載しましょう。
Q5. リモートワーク可能な場合の書き方は?
A. 頻度、条件、対象者を具体的に記載します。
OK例:
- 「週2日まで在宅勤務可(入社3ヶ月後から利用可)」
- 「フルリモート可(月1回の出社あり、交通費は出社日のみ支給)」
- 「リモートワーク:業務に応じて相談可」
Q6. 応募資格の「学歴不問」は書くべき?
A. 学歴を条件にしない場合は「学歴不問」と明記することで、幅広い人材にアピールできます。
ただし、業務上必要な資格(運転免許、専門資格など)がある場合は、必須条件として明記しましょう。
Q7. 募集要項を途中で変更したい場合は?
A. すでに掲載中の募集要項を変更する場合、求人サイトや掲載媒体に連絡して修正します。
重要な労働条件(給与、勤務地など)を変更する場合は、既に応募している人にも変更内容を伝える必要があります。
6.まとめ:募集要項は企業の「最初の約束」
募集要項は単なる求人票ではありません。
応募者との最初の約束であり、企業の信頼性を示す重要な文書です。
本記事のポイント:
✅ 抽象的な表現を避け、具体的な数値と事実で語る
✅ 2024年法改正に対応した必須10項目をもれなく記載
✅ 求職者視点で「未来の自分」が見える内容にする
✅ 職種ごとに重視されるポイントを押さえた書き方をする
この記事で紹介したNG/OK例を参考に、貴社の募集要項を見直してみてください。
募集要項の改善は、採用成功への第一歩です。
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