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採用戦略

施工管理の人材紹介|手数料相場と本当に紹介が来る選び方

UPDATED 2026.08.21AUTHOR 高谷 匠
高谷 匠

高谷 匠取締役COO

事業戦略と組織構築を統括するCOO。

施工管理の経験者は、求人媒体にほとんど出てきません。そのため施工管理の人材紹介に頼りがちですが、手数料は理論年収の3割から6割、所長を任せる採用では8割の提示もあります。年収600万円の1級なら1名で300万円を超えます。

しかも、高い料率で契約しても紹介が来るとは限りません。成果報酬なので紹介がゼロなら支払いは発生しませんが、待っていた数か月は戻りません。建設会社の採用担当者100社以上から直接聞いたなかでも、料率よりも定期的に紹介が届くかどうかを重視したい、という声は共通していました。

つまり、料率の高さと紹介が来るかは連動しません。この記事では、建設特化の実勢を等級別の表で示し、理論年収の数え方、紹介が止まる3つの理由、契約前にそのまま使える4つの質問までまとめています。

「契約したのに紹介が来ないまま数か月、という事態は避けたい」「自社のエリアと工種で実績のある会社に頼みたい」とお考えの方は、契約前のチェックに使いながら目を通してみてください。

目次
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施工管理の人材紹介の仕組み

人材紹介は、自社の要件に合う候補者を紹介会社が探し、面談したうえで推薦してくれる採用手法です。費用が発生するのは採用が決まったときだけです。求人媒体のように自社で応募を集めるのとは、候補者との出会い方が違います。

派遣や媒体と混同したまま契約すると、想定と違う結果になります。費用の出方と雇用の形から切り分けます。

費用が発生するタイミング

施工管理の人材紹介では成功報酬型が主流です。求人を預ける段階、要件を伝える段階、候補者と面接する段階では費用が発生せず、入社が決まった時点で手数料が確定します。

掲載を始めた時点で費用が発生する求人媒体とは、支払いの起点が逆になります。採用が決まらなければ支払いは発生しません。そのため、複数社に同時に依頼できます。

一部には契約時に着手金を払うリテイナー型(サーチ型)もありますが、施工管理の中途採用では成功報酬型が中心です。

人材派遣・求人媒体との違い

3つの手法は、費用が発生するタイミングと雇用主が違います。

手法費用が発生するとき雇用主向いている場面
人材紹介採用が決まったとき自社長く任せる技術者を迎えるとき
人材派遣稼働時間に応じて毎月派遣会社期間を決めて人手を補うとき
求人媒体掲載を始めたとき自社自社で集めて選考するとき

求人媒体には採用が決まったときだけ課金する成功報酬型もあります。派遣は毎月の支払いが続く代わりに、雇用の責任を派遣会社が持ちます。人材紹介は一度で大きな金額を払う代わりに、その後の人件費は自社の給与だけです。専任技術者や監理技術者として配置する予定の人は、派遣では要件を満たせません。配置技術者は自社に雇用されている必要があるため、ここは紹介か直接応募のどちらかになります。

媒体では採用が決まらない理由

人材紹介が施工管理の採用で主なルートになっているのは、探している経験者が転職市場に出てきていないからです。求人票を書き直しても媒体を変えても応募が増えないのは、自社のやり方だけの問題ではありません。

有効求人倍率は5.65倍

厚生労働省「一般職業紹介状況」(2026年3月分)によると、建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は5.65倍です。全職業平均(職業計)は1.10倍で、いずれも常用(パート含む)の値です。1人の技術者に対して5社以上が求人を出している状態で、媒体に登録した経験者はすぐに他社からのスカウトで埋まります。

1級施工管理技士は市場に出てこない

1級施工管理技士が市場に出てこない理由は、工事の切れ目がないことにあります。担当現場が終わる前に次の現場が決まり、専任配置の期間中は動きにくい。この繰り返しで、転職活動を始める最初の1歩が重くなります。

実際に転職市場で動いているのは20代と50代です。施工管理の面談データでは、20代が30%、50代が26%を占め、両者で半数を超えます。30代から40代前半の即戦力層が、市場でもっとも見つけにくい層です。市場全体の動きは『建設業の人手不足』の記事で詳しくまとめています。

この2つが重なった結果、採用が決まった人の8割から9割が人材紹介経由という会社も出てきます。TEAM-Xが2026年に、100社以上の建設会社の採用担当者から直接聞いた話でも、工種やエリアを問わず同じ水準の会社が複数ありました。

担当者からは、手数料が高いので媒体で決まれば一番いい、という本音も聞きます。それでも人材紹介が主になるのは、各社が選んだ結果ではなく、経験者が媒体に出てこないためです。

施工管理の人材紹介の手数料相場

総合職の中途採用なら、理論年収の30〜35%が一般的な相場です。建設の施工管理では、この水準に収まらないことが多くあります。資格と役職で料率を分けるのが基本で、実際に合意している料率は次のように分布します。

対象料率の実勢年収600万円での手数料
所長・現場代理人クラス60〜80%360万〜480万円
1級施工管理技士50〜60%300万〜360万円
2級施工管理技士40〜50%240万〜300万円
資格なし・経験あり30〜40%180万〜240万円
全業界向けの総合エージェント30%前後180万円前後

30〜50%という幅で示されることもありますが、その差は資格と役職の違いから生まれます。自社が採用したい方が表のどこに当てはまるかで、支払う金額は2倍近く変わります。

料率の決め方は会社ごとに違う

施工管理特化の紹介会社が高い料率を提示するのは、資格保有者の希少性が価格に反映されるためです。

所長や現場代理人を任せる採用では、料率がさらに上がります。60〜80%という提示も出てきます。所長経験を持つ方は転職市場にほとんど出てこないため、期間を区切った上振れの設定が使われることもあります。

決め方も会社ごとに違います。大手グループや相場を意識する企業では一律35%、施工管理を最優先で採用している地場ゼネコンでは等級別、という設計が使われています。

一律なのか等級別なのかを、採用したい方の等級とセットで確認してください。等級別の会社に資格なしの経験者を依頼すると想定より安く、1級を依頼すると想定より高くなります。資格連動の料率に慣れていない企業も多く、最初に確認しておくほど後の交渉が楽になります。

理論年収の数え方で手数料が変わる

料率だけを比べても、支払う金額は決まりません。手数料は「理論年収×料率」で計算されるため、理論年収に何を含めるかで金額が動きます

理論年収に入るのは、次の項目です。

  • 基本給×12か月
  • 想定賞与
  • 固定的に支払う手当(住宅手当・通勤手当など)
  • 残業代(含める会社と除く会社があり、ここで金額が動く)

問題になりやすいのは、最後の残業代です。年収600万円のうち80万円が残業代の場合、残業代を含めれば600万円が土台になり、除けば520万円が土台になります。料率50%なら、300万円と260万円で40万円の差です。

実際の契約でも、理論年収に残業を含めない設計にしている会社や、残業代などを控除した年収ベースで料率を計算している会社があります。契約書の理論年収の定義を読み、残業代・住宅手当・通勤手当・想定賞与のどれが入るのかを1行ずつ確認してください。ここは交渉の余地が残っている項目です。

返金規定で確認する3点

早期に退職した場合、手数料の一部が返金されます。返戻率は経過期間で段階的に下がりますが、区切り方は会社ごとに違います。実際に使われている2つの設計を並べます。

経過期間A社の設計B社の設計
1週間以内80%90%(1か月未満)
1か月未満50%90%
3か月未満30%(2か月未満)50%
6か月未満10%(3か月未満)30%

A社は3か月で返戻が終わり、B社は6か月までカバーします。同じ料率でも、早期離職が起きたときの回収額は大きく変わります。確認するのは次の3点です。

  • 返戻が適用される期間の区切り(1か月・3か月・6か月)
  • 各期間の返戻率
  • 適用される退職事由(自己都合のみか、会社都合も含むか)

あわせて支払い条件も聞いておきます。入社月に当月請求・翌月末払いという設定が多く、入社と支払いの間隔は1か月ほどしかありません。

媒体費と選考工数を含めて比べる

手数料の絶対額だけを見ると割高に映りますが、比べる対象を揃えると評価が変わります。媒体に出稿し続けて決まらなかった場合、掲載費と社内の選考工数は残ります。人材紹介は決まらなければ費用が発生しません。

比べるときは、次を並べて計算します。

  • 媒体の掲載費
  • スカウトの運用工数
  • 書類選考と面接にかかった時間
  • 採用までの期間

自社のルートで会える層は自社で、会えない層だけを人材紹介で、という切り分けが実務では機能します。手法別の費用の考え方は採用手法ごとの費用と予算の記事で数字を出して整理しています。

料率を上げても紹介が来ない3つの理由

料率を上げても、紹介が来る保証はありません。求人をお預かりしている北関東の電気設備会社では、高い料率の枠を用意して建設特化のエージェントと契約したものの、3か月間で紹介が1件もありませんでした。この会社の採用担当者は、料率にはこだわらない、確実に定期的に紹介してもらえるかが全てだ、と話していました。

紹介が止まるのは、次の3つのどれかが起きているときです。

該当する候補者が市場にいない

料率をいくら積んでも、条件に合う方が転職市場にいなければ紹介は発生しません。1級と特定工種の経験を同時に求める要件では、該当者が全国で数十名という規模になることもあります。

要件を出す前に、その要件で市場に何名いるのかを紹介会社に尋ねてみてください。数字が出てこない場合は、その領域との接点がまだ薄いと考えられます。要件を1つ緩めるだけで対象が数倍になるケースもあり、緩める順番を一緒に決められる会社が現実的なパートナーです。

候補者の集め方が自社と合っていない

紹介会社が候補者をどこから集めているかで、紹介できる層は変わります。転職を考え始めた層に広告で露出する経路と、ビズリーチなどの媒体で在職中の経験者にスカウトを送る経路では、集まる人が違います。

TEAM-Xでは、この2つの経路をおよそ半分ずつ使い、希望勤務地と経験でレジュメを絞ってから1件ずつスカウトを送っています。1日に15〜16名と面談し、そのうち約81%が資格保有者、1級保持者が約40%という構成です。母集団を集めてから振り分けるのではなく、1社の求人に対して個別に探す動き方です。

契約前に、どの経路で月に何名と会っているかを聞いてください。登録者数の総数ではなく、自社が欲しい層と会っている人数が判断材料になります。

料率は優先度を上げるだけ

高い料率には効果があります。紹介会社の社内で、その求人の優先度が上がります。担当者が動く順番が変わり、候補者に提案される回数も増えます。

ただし優先度が上がっても、条件に合う方が市場にいなければ紹介は生まれません。料率で変わるのは順番で、確実性は別です。料率の交渉に時間をかけるより、その会社が該当層と会えているかを確かめるほうが、紹介が来る確率に直結します。確かめ方は、紹介会社のタイプを押さえてから見ていくほうが判断しやすくなります。

紹介会社のタイプと自社との合わせ方

紹介会社は、母集団の作り方で4つに整理できます。サーチ型だけは着手金が発生し、ほかの3つは成功報酬型です。自社の要件がどのタイプと噛み合うかで、紹介の量と質が決まります。

タイプ母集団の中身料率の傾向向いている場面
建設特化型有資格の経験者が中心35〜60%と高め1級や特定工種の経験者を探すとき
全業界の総合型登録者は多いが施工管理は一部30%前後事務職や未経験も並行するとき
エリア密着型特定の県に住む方に強い会社ごとに違う転居なしで通える方を探すとき
サーチ型市場から個別に探し出す着手金+成功報酬所長クラスを指名で探すとき

特化型と総合型で母集団が違う

総合型は登録者数が多い一方、施工管理はその一部です。事務職や未経験の募集を並行しているなら候補者の幅が使えますが、1級の有資格者だけを探すなら該当者の数が限られます。

特化型は料率が高くなる代わりに、面談している人の大半が有資格の経験者です。工種ごとの経験や資格の等級で絞り込む依頼には噛み合います。未経験と有資格者を同時に募集している会社は、この2タイプを併用したほうが取りこぼしが減ります。

両面型と分業型で精度が変わる

紹介会社には、企業の担当と候補者の担当が同じ人である両面型と、担当を分ける分業型があります。両面型は、要件のニュアンスがそのまま候補者に伝わります。分業型は担当を分けて数をこなせる代わりに、要件の細部が候補者に届くまでに削られることがあります。

施工管理は、経験した工種・案件規模・資格の等級・現場の任され方まで要件が細かい職種です。求人票に書けない部分、たとえば会って話せば通せる条件や社内の雰囲気は、担当が1人のほうが正確に運ばれます。どちらの体制かは、面談から紹介までを誰が担当するかを聞けば分かります。

エリアの実績は全国一律ではない

紹介会社の実績は、全国一律ではありません。エリアで需給が真逆になることもあります。同じグループのなかでも、あるエリアは受注を制限するほど人が足りず、別のエリアでは人が余っている、という状態が同時に起きていました。

そのため見るのは、その会社が全国で何名決めたかではなく、自社が困っているエリアと工種で直近に何名決めたかです。

エリアの実績が薄い会社に依頼すると、料率を上げても紹介は増えません。

契約前に確認する4つの質問

実績やサポート体制を見よう、という基準では確認になりません。料率の話に入る前に、次の4つを確認します。数字で答えが返ってくるかどうかが、そのまま判断材料になります。

同じ工種とエリアの決定数を聞く

「建築施工管理の1級保持者を、埼玉県内の現場で、直近1年に何名決めましたか」と工種・資格・エリア・期間をそろえて聞きます。決定数ではなく紹介数だけを答える会社は、入社まで至った実績が薄い可能性があります。

該当する候補者の人数を聞く

「今この要件に合う方と、月に何名面談していますか」と確認します。登録者数ではなく、会える人数を聞きます。

登録から2年ほど動きのない方が含まれていても、紹介にはつながりません。

進捗の開示頻度と範囲を決めておく

「紹介が0件の週も、何名にアプローチして何名が見送りになったかを共有してもらえますか」と契約前に決めておきます。紹介が来ない期間の理由を説明してくれる会社は、状況を把握しています。逆に紹介を確約する説明は、該当者がいない場合まで約束していることになります。

費用の条件を書面で確認する

返戻の期間区切り・返戻率・退職事由、そして料率が一律か等級別かを、口頭ではなく書面で確認します。理論年収の定義もこのタイミングで読み合わせておきます。早期離職が起きてから条件を確認すると、認識のずれが金額に直結します。

紹介の質を上げる依頼方法

良い紹介会社を選んでも、渡す情報が求人票だけでは紹介の精度は上がりません。自社の準備で変わる部分を3つ挙げます。

要件の優先順位と譲れない線を渡す

要件を並べるだけでなく、順位をつけて渡します。次の3段に分けると、紹介会社は迷わず絞り込めます。

  • 絶対に外せない条件(これを満たさないなら推薦しない)
  • 会って話せば通せる条件(書面では外れても、面談で判断したい)
  • あったら嬉しい条件(優先度は低い)

あわせて、自社の働き方の実態も伝えます。

  • 残業の実数(みなし残業との差)
  • 出張の頻度と泊まりの有無
  • 直行直帰の可否
  • 休日の取り方(土日・4週8休・年間休日)

この情報がないと、紹介会社は候補者に魅力を伝える言葉を持てません。

求人票の条件と実態のズレを伝える

「経験3年以上」「年収500万円まで」と書いた条件が実は目安で、会って話せば動かせるなら、それを紹介会社にも共有してください。伝えないままだと、紹介会社は条件で機械的に絞り込み、本来なら会えたはずの方が推薦前に見送られます

年齢の上限、資格の等級、転職回数の目安も同じです。どこが線でどこが相談できるのかを明示しておくと、紹介数が変わります。求人票の書き方そのものは『施工管理の求人票の書き方』の記事でまとめています。

見送りの理由を紹介会社に返す

書類選考で見送った方、面接で見送った方について、理由を都度返します。ここを返すかどうかで、2回目以降の紹介の精度が変わります。

返すときは条件ではなく中身で書きます。「経験が合わない」ではなく「新築のRC造で所長を任せる想定なので、改修中心の経歴だと現場を持たせられない」まで書くと、紹介会社は次から絞り込む軸を変えられます。通した人の理由も同じように返します。見送りだけを伝えると、外してはいけない条件だけが伝わり、狙いたい層が伝わりません。

理由を返さないままだと、同じタイプの候補者が何度も推薦されます。紹介数が多いのに決まらない状態は、選考の情報が紹介会社に戻っていないときに起きます。

一社集中と複数併用を工種で決める

候補者が限られる工種やエリアでは、複数社に依頼して接点を増やす選択肢があります。ただし依頼先が増えるほど、各社への情報共有は薄くなります。要件の背景を聞けていない会社は、条件だけで絞り込んだ紹介を送ってきます。

決め方は、全社で何社と決めるのではなく工種とエリアごとに分けます。特化型が強い工種は1社に集中し、接点が薄いエリアだけ2社目を足す、という形が現実的です。併用する場合は、同じ候補者が複数社から推薦されたときの扱いも先に決めておきます。

まとめ|料率より紹介の見通しで選ぶ

施工管理の人材紹介は、媒体に出てこない経験者と接点を作るための手法です。紹介会社は広告とスカウトで個別に候補者を探し、面談したうえで推薦します。

この工程に対する対価が手数料で、総合職なら理論年収の30〜35%、建設特化では資格と役職に応じて35〜80%まで上がります。金額を決めるのは料率だけでなく、理論年収に何を含めるかという定義でもあります。

そして、料率の高さは紹介の確実性を意味しません。料率で変わるのは紹介会社の社内の優先度で、条件に合う方がいなければ紹介は生まれません。

契約前に見るのは、次の3点です。

  • 自社の工種とエリアでの決定数(全国の実績ではなく)
  • 該当する層と月に何名会っているか(登録者数ではなく)
  • 紹介が0件の週も状況を開示してくれるか

TEAM-Xは、施工管理・建設技術者に特化した人材紹介に加えて、採用戦略の設計や求人媒体の運用、採用ブランディングまで、建設業の採用全般を支援しています。人材紹介では、確約の代わりに、何名にアプローチして誰がなぜ見送りになったかまで開示する形を取っています。自社のルートで会える層は媒体やスカウトで、会えない層だけを人材紹介で、という切り分けの設計からご相談いただけます。

契約しているのに紹介が来ない、という状態を抜け出したい方は、現状の採用要件と困っているエリアをお聞かせください。

よくある質問(FAQ)

Q. 施工管理の人材紹介の手数料はどれくらいですか?

A. 総合職の中途採用なら理論年収の30〜35%が相場です。建設の施工管理に特化した人材紹介では、資格と役職で料率を分けるのが基本です。

  • 所長・現場代理人クラス:60〜80%
  • 1級施工管理技士:50〜60%
  • 2級施工管理技士:40〜50%
  • 資格なしの経験者:30〜40%

年収600万円の1級なら300万円から360万円です。料率が一律か等級別かは会社ごとに違うため、採用したい方の等級とセットで確認してください。

Q. 建設業は人材紹介が禁止と聞きましたが、施工管理も対象ですか?

A. 対象外です。禁止されているのは手を動かす職人(建設業務)の有料職業紹介で、職業安定法第32条の11に規定があります(出典:e-Gov法令検索「職業安定法」)。施工管理や設計は建設業務に当たらないと整理されているため、紹介会社に依頼して採用できます。

職人については、厚生労働大臣の許可を受けた事業主団体だけが紹介できる建設業務有料職業紹介事業という仕組みがあります(出典:厚生労働省「建設業務有料職業紹介事業」)。職人の採用手段は『職人の採用方法』の記事でまとめています。

Q. 料率の高いエージェントに頼めば、紹介は来ますか?

A. 来るとは限りません。高い料率は紹介会社の社内でその求人の優先度を上げますが、条件に合う人が市場にいなければ紹介は発生しません。実際に、高い料率の枠を用意して契約したのに3か月間で紹介がゼロだった建設会社もあります。料率を交渉する前に、自社の工種とエリアでの決定数と、該当層と月に何名面談しているかを聞いてください。

Q. 人材紹介と人材派遣はどちらが施工管理採用に向いていますか?

A. 配置技術者として現場を任せるなら人材紹介です。専任技術者や監理技術者は自社に雇用されている必要があり、派遣では要件を満たせません。期間を決めて技術者を補うなら派遣も使えます。ただし現場作業そのものへの派遣は労働者派遣法第4条で禁止されており(出典:e-Gov法令検索「労働者派遣法」)、派遣で受け入れられるのは工程管理・品質管理・安全管理といった施工管理業務に限られます。

Q. 紹介が3か月来ないときは、契約を切り替えるべきですか?

A. 切り替える前に、来ない理由を聞いてください。市場に該当者がいないのか、要件が絞りすぎているのか、その会社がその層に接点を持っていないのかで打ち手が違います。前の2つなら要件の緩め方を一緒に決められますが、3つ目なら会社を変えるか、エリアや工種に強い会社を1社足すほうが早いです。アプローチ数と見送り理由を共有してもらえない場合は、3か月を待たずに見直す判断もあります。

※本記事の料率・制度情報は2026年8月時点のものです。職業安定法・労働者派遣法の規定や運用は変更される場合があるため、実際の判断の前に厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業等」をご確認ください。

> 採用のご相談
建設業の採用課題、
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高谷 匠

高谷 匠TAKATANI TAKUMI

取締役COO

新卒でリクルートに入社し、採用コンサルティング会社HeaRのCOO、アイ・グリッド・ソリューションズのEV事業責任者を経て、2025年12月にTEAM-Xへ参画。会社全体の事業戦略と組織構築を統括している。